コロナ禍入社の社員が聞いた、海外拠点ウィズコロナの実情[中国編]

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新型コロナウイルスの感染拡大が始まってから1年以上が経過しました。情勢回復が見られている国はあるものの、未だにどの企業も日々変わる状況により、対策に悩まされています。[セカイのチカラ]編集部の私、カミジョーもコロナ禍でB-EN-Gに入社。編集部の一員でありながら、現地を知る機会をなかなか作れずにいました。
そこで、「コロナ禍における海外拠点の実情」について、B-EN-Gの海外拠点である、アメリカ、インドネシア、シンガポール、タイ、中国の各駐在員に話を伺うことにしました。

このシリーズを通じて、海外拠点がある日本法人の方に少しでも現地の状況や業務遂行のヒントを提供したいと考えています。コロナ禍入社の私、カミジョーがお伝えする海外拠点ウィズコロナの実情、今回はB-EN-G上海 副総経理の児玉淳也さんに話を伺いました。

取材日:2021/07/16

各国のコロナ状況を聞いてみた

上條
カミジョー

児玉さん、初めまして!今日はよろしくお願いします。 ニュースなどでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、まずは改めて2021年7月16日現在、中国のコロナの状況を教えてください。

上條

カミジョー
コロナ禍の2020年3月にビジネスエンジニアリング(以後「B-EN-G」)入社。
海外事情を学ぶために「セカイのチカラ」編集部員として、海外進出している日系企業の活躍や実態の発信に取り組んでいる。グリーンチキンカレーと四川麻婆豆腐が好き。

kodama-fuki
児玉

皆さんもご存知の通り、コロナウイルス感染拡大が始まった当初は中国が発生源の疑惑が持たれ、感染拡大が身近に感じ恐怖を感じていました。2020年の1月には国内のマスクが不足し、日本本社に支給をお願いしたこともありました。 ただ、2020年3月にはピークアウトし、それ以降は日本のように大きな感染拡大の波は来ていないです。

yamashita

児玉 淳也(こだま じゅんや)
新卒で入社したメーカー系国際物流会社にて貿易業務や現地法人への倉庫管理システム導入を経験後、 専門商社へ入社し、チェコ支店に駐在。欧州各国での営業・輸出入業務に従事。 帰国後の2006年にB-EN-Gに入社し、ERP・SCM製品のソリューション営業を担当。 2019年よりB-EN-G上海へ出向し、中国全土のお客様のデジタル化・変革を支援している。

上條
カミジョー

2020年3月に私がB-EN-Gに入社して早々にリモートワークに移行しましたが、その頃にはピークアウトしていたのですね。 今は何か対策を取られているのでしょうか?

kodama-fuki
児玉

新規感染者が少ないとはいえ、地下鉄、バス、タクシーなどの交通機関ではマスクが義務付けられています。ワクチン接種は他の国と同様に進めており、18歳以上のワクチン接種率は8割を超えていると報じられています。(2021年7月16日時点) 感染拡大が早期に抑えられたのは拡大当初に行ったロックダウンなどの封じ込め対策の効果とされています。

airport写真の文章は「2回目を接種したらヨーグルトをあげます」という意味。
コロナワクチン接種率向上のため、お土産付きの会場も多い。

海外拠点のビジネスシーンはどう変わったか?

上條
カミジョー

ビジネスシーンでの影響はいかがでしょうか? お客様とのやりとりに変化はありましたか?

kodama-fuki
児玉

1~2ヶ月ではありましたが、2020年2月まではテレワークでした。 中国は国土が広いため元々Web会議を利用していた会社がほとんどで、オフィスワーカーへのインパクトは少なかったと感じます。
翌月3月以降は、弊社含め上海周辺の会社は基本的に出社していました。広東省などの一部の地域に拠点置く企業への訪問は、72時間以内にPCR検査を受けた証明書を求められたことはありますね。

上條
カミジョー

72時間以内、ということは訪問が決まったらPCR検査もする必要があるのですね。 進行中のプロジェクトにはそれほど影響がなかったのでしょうか?

kodama-fuki
児玉

感染拡大当初、プロジェクトの発注を頂いたタイミングでロックダウンとなり、プロジェクトが開始できない状態に陥ることがありました。
感染拡大が抑えられているとはいえ、いつどうなるかわからないのでプロジェクトはスケジュールに余裕を持って進行することを心がけています。

上條
カミジョー

タイ(※コロナ禍入社の社員が聞いた、海外拠点ウィズコロナの実情[タイ編])でもプロジェクト期間を長めに想定しておくと聞きました。 波が落ち着いた状態でもリスクを想定しておき、リカバリーできることが大事なのですね。
B-EN-G上海と関わりが強い「日系企業のお客様」は、IT投資の意識にどのような変化がありましたか?

kodama-fuki
児玉

業績がプラスに転換している会社が増え、製造業のお客様においては増産として計画を立て直しています。遠い拠点、複数国との連携が必要な会社は「計画に沿って進捗しているかを把握したい」という相談が非常に多くなりました。。
中国は「いつまでにどれだけ生産できるか」いわゆるMES(製造実行システム)主体の考え方で生産を行っている会社が多かったと思います。
しかし、「買いたい人がいるのにモノが作れない」「モノが作れても届かない」というサプライチェーンの分断を契機に、長期的な経営を主眼においた計画が必要、という考え方が芽生えてきているのではないでしょうか。

上條
カミジョー

「中国製造2025」に向けた動きとして、逆に弾みになった部分もあったのはないでしょうか。

上條
カミジョー

アフターコロナの中国では、何か新たな取り組みはされているのでしょうか?

kodama-fuki
児玉

今、中国に拠点を置く企業では2021年9月に施行される「データセキュリティ法」への対応が必至です。
中国ではちょっとした買い物でも、学生から高齢者までほとんどの人がスマホ決済をしています。また、街中に顔認証のカメラが設置されており、例えば信号無視している様子がカメラに映ると自動的に罰金のお知らせが届きます。
このように中国はIT大国とも言える反面サイバー攻撃も多く、各国、各企業が自分達で責任を持って情報資産を守る必要があります。

上條
カミジョー

企業では具体的にどのような対策が行われているのでしょうか?

kodama-fuki
児玉

例えば、中国国内における重要なデータは国内に置く、という方針の企業も多くなってきています。 弊社のお客様でも、今までヨーロッパで保管していたデータを中国国内へ移行を開始しており、お手伝いをしています。
施行まで残り期間がわずかの中、対応に取り掛かっている会社が多いわけではなく、危機感を持った早めの対策が必要ではないかと思います。

airport街のあちこちに監視カメラが設置されている。

上條
カミジョー

日本よりITが浸透している中国、今まで詳しく聞く機会がなかったのでとても勉強になりました。
本日はどうもありがとうございました。

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