B-EN-Gが、インドネシア職業高校「ミトラ・インダストリMM2100」の会計学科に講師を派遣 日系製造業に就職する生徒のスキルアップに貢献

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インドネシアの日系工業団地「MM2100」にある職業高校「ミトラ・インダストリMM2100」は、近隣の若者が工業団地内の企業で就職できるようにするために設立された高校で、2012年7月から複数の日系企業からカリキュラム提供・講師派遣を受け、実践的な教育を提供している。

ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)は、同校から講師派遣の依頼を受け、会計学科の生徒向けに「外貨管理」と「管理会計」をテーマに、クラウド型会計システムである「mcframe GA」を教材として利用した5日間の実践的なカリキュラムを2024年3月に提供した。このカリキュラムの内容や、受講した生徒の感想などをレポートする。


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インドネシアの職業高校ミトラ・インダストリMM2100とは

ミトラ・インダストリMM2100は、インドネシアの西ジャワ州ブカシ県の工業団地「MM2100」内に2012年に設立された職業高校で、ミトラ・インダストリ・マンディリ財団(YMIM)が運営している。設立当初は、二輪工学科と産業電子科のみであったが、マーケットのニーズに対応し、機械工学科、電気技術工学科を増設、そして会計学科、ホテル・観光学科、自動車工学科、塗料・塗装学科と発展してきている。地元では「就職率100%校」として人気があり、これまで4,600人が卒業している。 進学を希望する生徒もいるが、産業界で求められる技能を在学中の3年間で得られるため、現地の日系メーカーに多くの人材が就職している。また、日本への技能実習生も派遣しているため、日本語教育にも注力している。本校の成功経験から、YMIMは2018年にDeltamasにて姉妹校を、2023年に中部ジャワ州パティ県に2校目のミトラ・インダストリ・パティ02を開校した。
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B-EN-Gのカリキュラム提供の背景と思い

同校のあるMM2100は、B-EN-GインドネシアのオフィスやB-EN-Gの顧客も多く存在するエリアである。B-EN-Gでは、日本のものづくり産業を支えるため、グローバル展開する日系企業に寄り添ったITサービスを提供している。同校にシステムを活用したカリキュラムを提供することで、生徒のスキルアップはもちろん、生徒を受け入れる製造業にとってもメリットがあると考え、講師派遣に至った。
ミトラ・インダストリの会計学科では、卒業までの3年間でサービス業や製造業を題材とした会計処理や財務諸表作成、税務について学んでいる。B-EN-Gは授業を実施するにあたり、「外貨評価」と「管理会計」のカリキュラムを提案した。通常、インドネシアでは大学で学ぶ内容ではあったものの、これらのカリキュラムによって、グローバルな日系企業で求められる実践的な外貨評価方法に加え、日系企業に就職する生徒に管理会計の考えを身に付けてもらい、コスト意識や生産性向上につなげてほしいという思いがあった。
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現地での5日間のカリキュラム実施

5日間のカリキュラム実施の講師は、プロダクトビジネス企画部の大西 茉那(おおにし・まな)が担当した。新しい考え方を身に付けるために、学生が授業を漠然と聞くのではなく、自分なりに考えてもらうことが大切であると考え、会計クイズやディスカッションを交えた授業を企画した。講師の大西は学生時代にインドネシア留学の経験があったため、授業実施にあたっては英語では十分に伝わらないことも配慮し、B-EN-Gインドネシアのスタッフとともにインドネシア語で授業を行った。
<5日間のカリキュラム>
Day 1  会計理解度クイズ、財務三表
Day 2  財務三表
Day 3  外貨評価
Day 4  管理会計
Day 5  mcframe GAトライアル
大西   :学生たちは意欲的で向上心があり、未知の学習内容でも興味を持って楽しんで受講していました。
      受講後のアンケート結果は、満足度が高いという評価になり、頑張って企画した甲斐があったと
      感じています。
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ヴィアンティ先生(左)とフィフィ先生(右)

ミトラ・インダストリMM2100の教育スローガンとは

生徒たちはみな意欲的に授業に取り組んでいたが、彼らのモチベーションは独自の教育方針によって育まれている。ミトラ・インダストリMM2100の教育方針について、会計学科の教師(ヴィアンティ先生、フィフィ先生)に聞いてみた。

フィフィ    :当校では、私たちの教育システムの根幹を「ポテンシャル・トライアングル」にて表現しています。
       学習における姿勢・スキル・知識の3つを指標として、「姿勢:50%、スキル:30%、知識:20%」と
       重み付けしたものです。私たちは、生徒の能力を向上させるために、単に知識やスキルを教えるのでは
       なく、実践的な教育を行っています。

ヴィアンティ:当高校の教育システムでは、学習に取り組む姿勢を私たちは重要視しています。生徒の学ぼうとする
       姿勢が十分でなければ、授業で得る知識やスキルは意味のないものになってしまうと思っています。


フィフィ  :今回の授業内容は、とても実践的で有意義な内容でした。身近な事例を題材にしているので、
       生徒たちにとって理解しやすかったと思います。


ヴィアンティ:生徒たちにとっては発展的な内容で、理解するまでに少し時間が必要でしたが、モチベーションが
       高かったので、彼らの知識として身に付いたと感じました。今後も今回の学習内容を継続的に復習して
       いくことで、生徒のさらなるレベル向上につながると考えています。


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        ラフィさん(中央)               アプリリアさん(左から2番目) 
                                ガニシャさん(左から3番目)  

受講した生徒たちが授業で感じたこと

受講した生徒たちは、学校の教育システムに対してどのように感じているのだろうか。生徒の中から3人(ラフィさん、アプリリアさん、ガニシャさん)にB-EN-Gの実施した授業の感想も含めてインタビューを行った。
大西   :学校生活は楽しいですか?

ラフィ  :最初は好きじゃなかったけど、だんだんここで勉強するのが好きになりました。

アプリリア:授業は楽しいし、知らないことも沢山学習し、今では多くのことが分かるようになりました。

ガニシャ :先生たちはとても協力的で、私たちがさらに自信を持てるようにやる気を引き出してくれます。
      以前の私は内気な性格で、例えばスピーチコンテストなどの大会に参加することにあまり自信を
      持てませんでしたが、先生たちは大会に参加するように常に動機づけてくれて、最終的には今のように
      自信を持てるようになりました。

大西   :今回の授業の感想を教えてください。

ラフィ  :損益分岐点の授業が面白かったです。またmcframe GAを使った実践的な授業では、システムの会計機能
      が充実していて、詳細なデータまで見られるところが素晴らしいと思いました。

アプリリア:外貨換算、管理会計のテーマは魅力的でした。mcframe GAを授業で操作でき、面白かったです。

ガニシャ :一番楽しかったのは外貨換算の教材です。普段はインドネシアルピアだけを使って学んでいますが、
      外貨の計算は、グローバルな内容を学んでいるという実感が湧き、就職後のイメージと合わさって
      ワクワクしました。

大西   :みなさんが興味を持って授業に取り組めていて良かったです。最後に卒業後の目標や将来の夢を
      教えてください。
ラフィ  :私の家族には大学に進学した人がいないので、大学で勉強しながら働きたいと思っています。
      自分でお金を稼ぎ、両親が聖地メッカに巡礼する費用を出せるようになりたいです。

アプリリア:私も会社に勤めながら、休日は大学でマネジメントの勉強をしたいと思っています。
      まず自分の目標を達成し、キャリアを成功させて両親を幸せにしたいです。

ガニシャ :私の夢は通訳者として働くことです。まず自分の目標を達成し、キャリアを築き、自分のお金で両親を
      海外に連れて行きたいです。

生徒たちはそれぞれの夢を持って、学校で生き生きと学んでいる。B-EN-Gの提供するmcframe GAを活用した実践的なカリキュラムが、生徒たちのスキルアップやインスピレーションにつながり、夢を叶える一助となることを期待している。

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ミトラ・インダストリMM2100の創設者 
小尾 吉弘 氏のコメント

ミトラ・インダストリMM2100の会計学科では、一般会計を教えています。今回のカリキュラムでは、その上級の位置づけで「外貨管理」「管理会計」を教えていただきました。当高校は、日系企業を中心とした多くの企業の支援を得て運営をしていますが、今回もインドネシアに現地法人を持ちインドネシアでビジネスを進めている、ビジネスエンジニアリング社、PT. Toyo Business Engineering Indonesiaに協力を仰ぎ、カリキュラムを実施する事ができました。

即戦力となる人材の育成に力を入れている当校では、生徒には「まず夢を持ちましょう」、次に「その夢をかなえるために努力を継続しましょう」と伝えています。今回のカリキュラムが生徒たちの夢につながり、企業の即戦力として、そしてより高度な職に就けるきっかけとなる事を願っております。
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 ミトラ・インダストリMM2100 
 創設者 小尾吉弘 氏

 

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海外進出企業の情報システム/デジタル技術活用に関する動向調査 (2024年版)

B-EN-Gは、海外拠点を持つ日本企業の日本本社および海外現地法人を対象に、デロイト トーマツ グループのDTFAインスティテュート監修の下で「海外進出企業の情報システム/デジタル技術活用に関する動向調査」を実施しました。
本調査は、海外での経済・社会情勢が激しく変動している中で、情報システムやデジタル技術活用の実態と課題を明らかにすることを目的とし、事業規模、業種・業態を問わず、アジアを中心とする海外に現地法人を持つ日本企業を対象としました。

詳細資料のダウンロードはこちらから

海外進出企業の情報システム/デジタル技術活用に関する動向調査 分析レポー

海外進出企業の情報システム/デジタル技術活用に関する動向調査 分析レポート

本調査は、海外進出企業を取り巻く環境がコロナ禍を経て大きく変化している中で、情報システムやデジタル技術活用の実態と課題を明らかにすることを目的とし、事業規模、業種・業態を問わず、アジアを中心とする海外に現地法人を持つ日本企業を対象としました。

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ASEAN諸国におけるデジタル化の実態

ASEAN諸国におけるデジタル化の実態

「海外進出企業の情報システム/デジタル技術活用に関する動向調査 分析レポート」を基にASEAN諸国の実態を解説。
・最新のデジタル技術を使って攻めの投資へシフト
・国ごとに違うASEAN諸国の状況
・日本本社と現地法人の意識の違い
・3つの提言など

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