タイでMCUGユーザ会開催~タイ人セッション レポート:テーマは「MRP」と「モーションセンサー」~

運営もテーマ決めもタイ人メンバーが主導

2019年1月末に年3回開催している、mcframeのユーザが集まるMCFrameユーザ会(MCUG:MCFrame Users Group)がタイ、バンコクで開催された。2014年、海外拠点としていち早くタイでユーザ会を立ち上げ、当初は日本人セッションのみの開催だったが、2017年からタイ人セッションをスタートさせた。「タイ人スタッフが社外の人と話をする機会を作ることにより、視野を広げて欲しい」との、各社の日本人の思いがあった。
タイ人セッションの開催は今年で2年目、mcframeの機能の理解向上や日々の運用面での困りごとを解決する場となっている。最初の4時間ほど、日本人とタイ人のセッションに分かれ、それぞれ独自のテーマや内容で行われ、その後、日本人とタイ人の参加者一同が懇親会場に集まり、食事をしながら情報交換を行う流れになっている。
会員企業のタイ人社員にヒアリングして、事務局のB-EN-Gタイの社員がアジェンダを決め、オープン、かつ和やかな雰囲気で毎回開催されている。事務局の目指すところは、あくまでもお客様同士の議論にトピックを投げかけたり、事例を紹介したりして会の触媒になること。日本人がいると遠慮して話しづらくなるため、日本人の参加は不可と当初から決めて、タイ人メンバーに全て任せている。
「MRP」に関して質問が飛び交う

今回のトピックはMRP*(資材所要量計画)と人の動きをデータ化するB-EN-Gが開発、および提供している「mcframe MOTION」の二つ。タイ人セッションには会員20社のうち7社14名が集った。ほとんどのメンバーはmcframe導入後1、2年、中には数年運用しているベテランもいる。
日本語でも理解しづらいMRPをテーマに選んでディスカッション。各メンバーから様々な質問があげられ、その中でも「各社の運用オペレーションとマスタ設定」に関しての質問が集中した。例をあげると、「最小ロットサイズと刻みロットサイズの関係」や「リードタイム計算とカレンダー設定」についてだった。また、MRPを回すタイミングはいつが良いのか、例えば、昼食時なのか、夜なのかとか。さらに、「サーバのリソースについて検討する時期はいつか」など具体的な内容におよんだ。
その内容に事務局のドムサック ウドムルサミー(Donsuk Udomrussamee ニックネーム:サンちゃん)をはじめとするB-EN-Gタイのメンバーや導入支援をしている参加者が丁寧に回答した。また、さらに議論をすることによって、参加者の理解も一層深まった。
最先端のテクノロジである、モーションセンサーを体験

コーヒーブレイクを挟んで、ドムサックがデモを交えながら「mcframe MOTION」(詳細はこちら)紹介した。「mcframe MOTION」は、タイ工業省産業振興局(DIP)が推進する中堅・中小企業(SME)のデジタル化や自動化プロジェクトの製品として選ばれている。モーションセンサーで人の作業の動作や姿勢を計測、3次元データ化し、作業指導・作業保証・作業負荷のための分析・評価をするデモを見るのは初めてのことで、最新テクノロジとして興味をもってもらった。「このテクノロジが実際の現場や職場でどのように活用できるか、ぜひ検討してみてください」とドムサックが参加者に問いかけ、セッションを締めた。
それぞれのセッションを終えると、日本人とタイ人の参加者が一同に集まり、バラエティ食材に富んだビュッフェを食べながら、会社を超えた交流を楽しんだ。
※MRP(資材所要量計画)は、工場などで使われる生産管理手法の一つ。 Materials Requirements Planningの略語。資材管理で生産を計画する手法のことで、生産計画を基にして部品や原材料の必要数量の計画を立てること。企業全体の在庫、決済、資産の管理を行うようにしたのがERP(企業資源計画)である。